自分自身の基準を持つ。夢のマイホームは本当に夢に値するのか?

あけましておめでとうございます。

年末年始は身を寄せてのんびりと過ごしました。

さすがに「ホーム」ではないので、気を遣いながらも食べて寝て飲んでの3日間で体を休めることができました。

 

みんなが団欒するなかでこそこそとSNSをチェックすると、恒例の「あけまして~」投稿が。

彼・彼女は今こんな感じなのか、と近況を伺えるものも多くひそかに楽しみにしています。

そんな中、同年代の友人知人で「家を買いました」という発信が目立ってきたなという印象です。

早ければ20代に購入する人も少なくなく、都心で夫婦ともに働く30代中盤には「夢のマイホーム」もそろそろ購入適齢期に脂がのってくるタイミングの様です。

 

昨年は約5年所有していたワンルームマンションを売却しました。

一方で新たな物件の購入を別途で進めており、審査が無事に通り、12月末に改めてワンルームマンションを購入しました。

今回の購入では、前回の多々ある反省を踏まえてかなり入念に情報を調べ、担当営業の方にも何度も相談・質問・確認を行い、妻にも内容を共有し相談をして、ようやく購入に辿り着きました。

 

その際にマイホームにも関わる部分もいろいろと情報を調べており、「夢のマイホーム論争」について私なりの結論と考察にまとめてみたいと思います。

 

結論からいうと、「マイホームは中古の一択」です。

かつ、「築20年前後の物件」で「エリアに妥協しない」です。

 

まず、「持ち家か賃貸か」について。

「賃貸は家賃だけ払って資産として残らない」

「マイホームは家が残り、将来住む場所にも困らない」等々ありますね。

私もそう思っていました。

そして実家が戸建ての持ち家だったため、自分もそうするだろうと自然に刷り込まれていました。

 

当たり前の話しですが、持ち家(戸建ても分譲も)は多額のローンを背負い、35年以上かけて返済をしていく必要があります。

ローンは年収の5~6倍、という目安もよく聞きますが、それって本当に正しい目安なのでしょうか?

 

仮に年収500万の方が、3000万円のローンを組んだとします。

フラット35を利用した場合、金利は平均程度の1.3%で返済額をシミュレーションをすると、返済総額は3736万円となり、利息だけで700万円を越えてしまいます。

 

新築物件を購入すると、引き渡しをされた瞬間に購入価格の2-3割が値下がりをします。

 

もし万が一のことがあり、すぐにマイホームの売却をしよう思っても、引き渡しを受けた時点で損失が発生しているのです。

また、売買を仲介してもらうとさらに手数料が発生します。

売買が完了すると税金や諸費用も発生し、損失に費用が上乗せされてくるのです。

 

「マイホームは資産になる」が正しいかどうかで考えると、他の論点は置いておいたとして上記の2点だけを考えてもかなり難しい結論になるのではないでしょうか。

ただ、それを承知の上で新築マイホーム購入をするのは個々の価値観であるため、全く否定をしているものではありません。

むしろ資産という観点を気にせず、気兼ねなく購入し、豊かな長い人生が送れるのであれば、ぜひ私もそうしたいです。

 

次に、「築20年前後の物件」について。

上述の通り、新築購入をしてもその瞬間に値崩れが起きます。

住宅ローン減税など節税効果もありますが、減価償却も20年で切れてしまいます。

中古物件はそういった時間経過による減価する要素を踏まえての価格となるため、仮に中古で購入してすぐに売却をするようなことがあっても、新築のような急激な値崩れは起きにくいのです。

築20年程度であれば「家」の機能としてはまだまだ現役で頑張れます。

ただし、一部の設備(排水や外壁・内装など)は修繕やリフォームが必要となる可能性は低くはないため、中古物件の購入時はその点を考慮に入れておく必要はあります。

とはいえ、機能回復させる修繕と多少の好みを取り入れたリフォームであれば、将来的な物件売却を視野に入れてもそう高くない出費のはずです。

私の考えてとしては、新築で安くない利息を支払うくらいであれば、リフォーム代に捧げた方が実利があると感じています。

 

最後に「エリア」について。

これはどんなにいい物件だとしても、「不動産」であるがため、場所を変えることができないためです。

すごい気に入ったとしても、辺鄙な場所にあり過ぎて生活が不便だったり、憧れや見栄だけで決めてしまい、生活水準が想定よりも高くなってしまったり、街に慣れずに済みにくいと感じてしまったりと、あとで痛い目を見る可能性が非常に高いです。

 

上記の「築20年前後の中古物件をエリアを決めて探す」というのが、マイホーム探しの方針となりました。

これらは書籍やブロガーさん、ネット記事、不動産の営業の方などから情報を集め、調べて勉強をしてきた内容ですが、もう1つ参考になったことがありました。

それは父が中古で一軒家をキャッシュで購入したのです。

 

私の両親は10年ほど前に離婚をしており、それまで父は賃貸で過ごしていたのですが、昨年に中古物件を購入し、リフォームを終えて年末から住み始めたのです。

実際に家にも訪れたのですが、定年を迎えた父には十分すぎる「良い古さと広さ」でした。

 

「より広く、より高級で、より華美なもの」ではなく、「自分の中の基準でほどよい広さと機能を備えたもの」を選ぶ。

そして長い人生を引退後も自力で(子供などに迷惑をかけないよう)生き抜くため。

 

これは引退世代の話しではなく、現役世代のわたしたちにも通ずる点だと私は思います。

 

世の中が押し付ける価値観ではなく、自分自身で基準をもって判断し、よりよい人生を生きていきたいですね。

 

ではでは。